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2010年1月

沢岻樋川in浦添市

浦添市の高台に位置するこの場所に1000年も前から湧き出ているという歴史の古い湧き水があります。
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浦添市沢岻、昭和薬科大学付属中学校の向かいにある沢岻樋川。

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湧き口の岩の上には、5階建てほどの建物がありますが、

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その人知れず、今もこんこんと清水が湧きつづけています。
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年末の12月27日、正月の伝統行事のひとつ『首里城への美御水(ヌービー)』の奉納祭のために、この湧き水から、清水を汲む儀式がありました。
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かつて、首里の琉球国王の健康を祈願して献上されたという『美御水取り』は、お正月の少し前に、沖縄本島の最北端にある国頭村辺戸大川から汲み取った水と、首里城周辺の十二支の方角にある湧き水から新しい年に吉方にあたる湧き水から汲み取った水の両方をあわせるもので、その儀式を再現し行われたもの。

沢岻樋川は、首里城から見ると北北西、亥の方角にあたるそうですが、十二の方角のうち今では実在しない 辰、酉、寅の3つの方角の年は、沢岻樋川で汲むのが習わしとなっていることから、今回は沢岻樋川の水が献上されるというお話しでした。

首里城のある当蔵自治会の主催で行われたこの行事にかかわる一行が、琉球王朝時代の衣装を身にまといあらわれると、あたりは厳かな雰囲気に包まれまれました。P1010015











沢岻樋川のウコールーの前には、くばの葉が敷きつめられ、そこに一同祈りを捧げます。
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引き続き、ノロ役の女性が、ひしゃくで御水を汲みます。
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わずかな時間ではありましたが、厳粛な雰囲気の中、御水は無事につぼに納められました。
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役目を無事終えたみなさんのほっとした表情。
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それもつかの間、一行は、御水を携え、首里城に向かいました。
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儀式を見守るために訪れた十数人には、その後、縁起物の御神酒がふるまわれました。泡盛のいい香りがぷんと立ちこめる甘い飲み物です。
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運ばれた水は、いったん首里城内の円覚寺に納められ、 新しい年の正月行事に若水として献上されます。

自治会の方に伺うと、沢岻樋川の水は、3ヶ月に一度の水質検査を行い、今でも飲料が可能だとか。

儀式を見守っていた方のおひとりは、ペットボトルに御水を詰め、「お正月の若水もここで汲むといいですよ」と教えてくれたので、私も早速、新しい年を迎えた今日、沢岻樋川に若水汲みに出かけました。
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透き通った水を少し手にとり、若水で顔をきよめると、気持ちがひきしまるよう。
少し口に含むと、自然のまろやかな甘味の感じられる水でした。
ペットボトルに若水を持ち帰り、自宅でお茶を点てました。
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これで今年の健康運は、ばっちりgoodまちがいなし。

命の源である水の恩を感じながら汲む若水の習慣は、水道が主となった今ではほとんどなくなってしまいましたが、沢岻樋川のように今も水質の保たれた湧き水があれば、是非、古きよき時代の風習を続けていくこともとても大事なことだと感じました。

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